覇気がないらしい

 覇気がないと言われる。やる気がないんだろと言われる。卑屈だと言われる。

自分でもそう思う。この5年間、覇気もなくやる気もなくただただ時間を浪費してきた。でも仕方ないだろ。自分にとって唯一無二だと思っていた野球が奪われてどうしろというのか。


高校2年から3年に進級する3月。冬から春にうつるころ。肘が限界を迎えた。伸ばすこともできなければ曲げるときにもひどく痛む。可動域は30°くらいしかなかった。内側の靭帯を傷めたようだった。それからはチームの練習の補助をしながらひたすら走った。走らされた。肘の状態は一向に良くならないまま走り続け、腰を傷めた。もう終わったと思った。その時点で退部することも考えた。それでも監督に押し切られる形で、痛み止めを服用しながら騙し騙し続けていくことになった。温情があったのか、色眼鏡なしに正当に評価されたのかはわからないが夏の大会は20番の背番号をもらえた。そしてあっけなく負けた。コールド負けだった。試合が終わるとほかの部員はやりきったという様子で清々しい表情をしていた。自分はどうしてもそういう気分にはなれなかった。このまま終わるなんて納得できないと思っていた。

部を引退してからは肘と腰の治療を続けつつ付け焼き刃で受験勉強に励んだ。肘はだいぶよくなったが、腰はまったく良くなる見込みがなかった。

そのままなんとなく時は流れセンター試験、二次試験と終え、とりあえずは志望校に合格し、あっという間に4月になった。


大学生活はとにかく暇だった。どうしてこんなに暇なのだろうかと運命を呪った。そういえば入学式では学長が「もちろん学問にも励んでほしいが、人との交流を大切にし、いろいろなことに挑戦してほしい」みたいなことを言っていただろうか。

しかし、10年間野球ばかりやってきた人間がいきなり「はい、時間たっぷりあるから好きなことやってね」と言われて何かできるのか。何もやりたくなかったし、何にも興味はなかった。あの頃の暇さを今でも呪っているし、大学生という人種が今でも世界一憎い。

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