おいしいコーヒーの真実

おいしいコーヒーの真実 原題:Black Gold

プライム・ビデオで視聴。
数字などの情報のそれぞれは取材当時の2005年のものである。


全世界で1日に20億杯が消費されるというコーヒー。熱狂的な愛好家も多いが、その陰には生産者たちの貧困があるよ、というドキュメンタリー。

エチオピアのある州のコーヒー生産者組合の代表は、適正な価格で豆を買ってもらい、生産者たちの生活が向上するよう、新たなバイヤー・取引先を探して世界を飛び回る。
彼は言う。

コーヒー生豆1kgを仲買人たちは高くてもせいぜい2ブル(エチオピアの通貨単位)で買う。生豆1kgはおよそコーヒー80杯ぶんに相当するという。1ブルは0.12ドル、したがって先進国ではコーヒー1杯は25ブルで、1kgの豆から2000ブル売上げることになる。

生産者たちの取り分は1000分の1。農家は靴さえ買えず裸足で作業し、栄養のある食事・安全な水・教育を家族に与えることのできないギリギリの生活をしている。

その背景にあるのは中間マージンの大きさである。生産者から消費者に届くまでに6つの中間業者を経てコーヒーは流通している。組合代表はこの流通過程を効率化すれば最大6割のコストをカットできるという。

エチオピアに限らず、貧困国にとってWTOでの協議は自国を豊かにしていく上での頼みの綱である。そんなWTOでの交渉でも貧困国は非常に不利な状況にあり、例えば貧困国が国あたり2~3人の代表を立てているのに対してEU加盟国全体で600人以上の人間が会議に参加するという。そして先進国は世界の貧困を解消するためではなく自国の企業を守るための決定を下す。

生産者組合の代表も、WTOの会議に出席した貧困国の各代表も異口同音に言うのは
「我々が必要としているのは援助ではない、正当な取引だ。貿易で自国を豊かにしたい」



2ブルで仲買人が買っていく豆が10ブルになれば、家族に栄養のある食事と安全な水を与え、子どもを学校に通わせることができるという。
素人の考えではあるが、我々消費者が多少の価格の上昇を厭わないようになるに越したことはないにしても、現状の末端価格を維持したままでも流通を見直すことで十分その条件で取引することができるのではないだろうか。

このドラマを製作するにあたっての取材をネスレ、P&G、スターバックスコーヒーなどの企業は拒否したという。
業界の闇を感じる。


エチオピアの学校にあった標語が印象的だった。
「教育の根は苦いがその実は甘い」

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