月岡芳年の鑑賞本を買った
月岡芳年の鑑賞本を買った。
鬼才 月岡芳年の世界:浮世絵スペクタクル (コロナ・ブックス)
https://www.amazon.co.jp/dp/4582635121/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_QM0C4NK2M8VJ5SCP8HF4/
月岡芳年は写真や印刷技術の流入によって浮世絵が衰退していった幕末から明治中期にかけて活動した浮世絵師であり、小林清親や豊原国周と並んで「最後の浮世絵」と評される浮世絵師である。神話や合戦などの幅広いジャンルを手掛けた浮世絵師であるが、無残絵と呼ばれる殺しの現場などを生々しく描いた浮世絵師としても知られ、「血まみれ芳年」の二つ名でも呼ばれる。(https://jpreki.com/sanukiyoe/ および https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88%E5%B2%A1%E8%8A%B3%E5%B9%B4)。
私が月岡芳年を知ったのは2年くらい前のことだ。私はオカルト話や怖い話の全般が好きだが、なかでも「人間が一番怖い」みたいな話と「後味の悪い話」が特に好きだ。その後味の悪い話として「安達ヶ原の鬼婆」というものがあり、月岡芳年の作品のなかにその鬼婆を描いたものがあったことで彼の絵を知ったのだ。
安達ヶ原の鬼婆の概要はこちら。
それを描いた月岡芳年の絵はこちら。
血こそ描かれていないがwikipediaでは無残絵として言及されている。吊るされた妊婦と包丁を研ぐ醜悪な鬼婆を見事に描いている。
入り口こそ無残絵だったが、殺しや血塗れのシーンでない武者絵も精緻に描かれており、良い。私は美術を説明する言葉を多くは持たないが、なんと言えばいいのだろうか、芳年の絵に宿る侘しさと力強さの両立がとても好きだ。
また、芳年は西南戦争の様子を(想像で)描いた絵も残している。想像で描かれたものとはいえ、戦いの激しさがありありと伝わってくるように感じる。また、戦況をかなり速報性をもって伝えているという点も注目である。
壇ノ浦の戦いにおいて、最早これまでと自害を決した平知盛は、安徳天皇の乗る御座船に飛び移り、見苦しい物はすべて海に捨てよと命じ、自ら船の中を掃除したのち、「見るべき程の事をば見つ。今はただ自害せん」と言い残して海に身を投げた、という場面を描いたもの。
国立国会図書館デジタルコレクションでも多くの作品を見ることができるので興味があればぜひ。
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