MLB NEWS翻訳- NL中地区を占う10の質問
10 key questions that will decide the NL Central (mlb.com)
開幕戦まであと2ヶ月もない。もうすぐなんだ。毎年私たちはシーズン開幕前に2週間ごとに各地区のプレビューをしている。前回はAL西地区をプレビューした。
今回はNL中地区のプレビューをしてみる。この地区は明確に序列があると言われるが、過去3シーズンではすべて異なるチームが地区を制している(この地区を制したことがないのはピッツバーグだけで、実は4度アストロズの後塵を拝している)。
カージナルスがこの地区の昨年のチャンピオンで、ヤディアー・モリーナの代わりにウィルソン・コントレラスが加入した今年も同じようにうまくやるだろう。しかし、ブルワーズとカブスも今オフでしっかりとチームを強化しているし、レッズとパイレーツも少し前と比べると粒揃いだ。この地区は思っている以上のサプライズがあり得るのだ。
ブルワーズ
1)攻撃面はみんなが思っているよりも良いだろうか??
2022年のブルワーズに対する一般的な見方は、投手陣は素晴らしいがシーズン終盤のブルペン陣の問題を補うだけの攻撃力がなかったことで低迷した、というものだ。しかし、事実としてはブルワーズの攻撃面はあなたが持っているかもしれないそのようなイメージよりも生産的だったのだ。ラインナップではキャッチャーを除く全てのポジションで昨年の平均程度かそれよりも良い成績だった(OPS+ベース)。そこには、あなたが想像していなかったようなローディ・テレッツやルイス・ウリアスのような選手の活躍もあった。
コルテン・ウォンやハンター・レンフローなどの、昨年のラインナップを支えた選手はチームを去ったが、ブルワーズはホセ・ウィンカーとウィリアム・コントレラスを加入させることができた。ラインナップは上位から下位まで、昨年よりも増しているので、ブルワーズを見くびるのは危険かもしれない。
2)あまりにも中途半端な契約は避けられるだろうか?
ブルワーズがジョシュ・ヘイダーをトレードでパドレスに放出した2022年8月1日の時点で、ブルワーズは57勝45敗でカージナルスに3ゲーム差をつけての地区首位だった。その後ブルワーズは3連敗を喫し(うち2試合はサヨナラ負け)、更にその後の6試合のうち5試合で負けた。8月6日までに2位に転落してしまい、そして首位に戻ることもなく、プレーオフを逃した。ブルワーズファンの記憶を思い起こさせるためにこの話をしているのではない(それにヘイダーは放出先のサンディエゴで支配的だったわけでもないということも覚えておく必要がある)。しかし、一見良いと思われるトレードも現実には転落を招き売るということを話しているのだ。
ブルワーズの上層部はクラブハウスを騒然とさせた、ヘイダーのトレードは間違いだったと認めている。このことで学びはしたようだ。そしてブルワーズファンはコービン・バーンズのトレードの噂を耳にして、編成が考え過ぎたりしていないだろうかと再び心配しているだろう。ミルウォーキーはこの地区を制する可能性が十分にあるいいチームだ。フロントオフィスはバーンズらを手放してチームに困難な挑戦をさせるだろうか?
カージナルス
1)外野陣はどう整理されるか?
カージナルスはもう5年ほど外野陣が渋滞していたように感じる。数年前に、ランディ・アロザレーナ(そしてルーク・ボイトとトミー・ファムも)をトレードすることでスペースを空けようとしたことを思い出してほしい。そして、昨年もハリソンベイダーをヤンキースへ放出することで同じことをしたのだ。しかし、まだカージナルスは2023年の外野手のポジションを見極められていないようだ。
天才と呼ばれたディラン・カールソンや、器用ながら怪我の多いゴールドグラブ賞受賞選手のタイラー・オニール、2023年はブレイクシーズンになるだろうラーズ・ヌートバー、プロスペクトランキングでトップ100入りしているアレク・バールソン、アルバート・プホルスの弟子のフアン・イェペズ、そしてユーティリティのブレンダン・ドノバンなど、カージナルスの外野手には才能のある選手が多い。
そして、ここにはナンバー4プロスペクトで開幕でライトを守るかもしれないジョーダン・ウォーカーがリストされていない。カージナルスの外野陣はほんとうにタレント揃いなのだが、それに見合うだけの生産性もないまま、そういった状態が何年も続いている。外野のポジションをうまく整理できるかどうかが、攻撃がうまく機能するかに関わってくるのだ。
2)投手陣は十分に抱えている?
ここ数年のカージナルスはスーパースター級の選手を多く抱えているが、チームの成功を示す真の指標はたったひとつだ。先発投手が十分に働けばプレーオフに進み、そうでなければプレーオフへは行けない。そのため、今季のカージナルスにはいくつかの黄信号が灯っている。
カージナルスのローテーションはマイルズ・マイコラスだけがコンスタンスに投げそうな選手で、奇妙な様相だ(この彼も、ほかの8割のローテーション投手と同じように今季終了後FAとなる)。マイコラスのほかには、ムラっ気の多いジャック・フラハティ、怪我の多いスティーブン・マッツ、トレードデッドラインのスター、ジョーダン・モンゴメリ、そして今季限りで現役を引退する(というのは素晴らしい話だが、昨年は完全に崩壊してしまった)アダム・ウェインライトだ。
彼らのほかには……ダコタ・ハドソン?ドリュー・ヴァーハーゲン?ゴードン・グレースフォ?マシュー・リベラトール?ジェイク・ウッドフォード?いずれもあてにならないということだけは確かだ。カージナルスは地区を制するためにイニング消費の必要性をカバーできるだろうか?もし誰かが低調だったり故障したりしたら(これらは統計的に避けがたいことだ)、チームはどうするだろうか?
カブス
1)攻撃陣の変化をどう見るか
ここ数年、カブスファンはチームの活気のなさ、そしてもちろんワールドシリーズを制した際のヒーローたちがチームを去ったことにも不満をため続けていた。しかし、このオフシーズンはチームがその状態を放置していたとは言えないだろう。開幕のラインナップは新顔揃いだ。ファーストにはエリック・ホズマー、センターにはコディ・ベリンジャー、キャッチャーにはタッカー・バーンハート、DHにはトレイ・マンシーニを置き、そしてもっとも野心的なのはチーム史上2番めの規模の契約でダンスビー・スワンソンをショートに置いたことだ。
多くの新規加入があったわけだが、スワンソンを含めてもカブスがチームにスーパースターを加えたと論じることはできないだろう。スワンソンも、マーケットのBIG4ショートのなかでは4番目の選手だったのだから。チームは間違いなくよくなってはいるが、十分によくなっているだろうか?
2)長期的な計画は明確か?
スワンソンとの契約は、カブスには勝つ意志がちゃんとあるということを示すものだった。重要なポジションに、7年契約で大金を投じるのだからこれは勝ちに行く準備をしているということを示すものだ(短期契約だが、ベリンジャーとの契約にもそういう意志は見える)。しかしNL中地区のような地区でさえ、NL/ALの両東地区のような激しい補強競争のある地区と比べると、カブスの投資にはまだ明らかに天井があるように思われる。
今年、あるいは今後数年の間も競争的でいるには、カージナルスとブルワーズがつまずき、レッズとパイレーツが若い選手の活躍により飛躍することがないように願わなければならない。カブスでもプロスペクトが育ちつつあるが、オリオールズほどにはたくさんいるとは言い難い。カブスは確かに今オフは資金を投じ、挑戦しようとしているようだ。しかし、どれほど頑張っていると言えるだろう??
パイレーツ
1)プロスペクトが頭角を現してきたが、成果は現れるのか
今季で4年連続でMLBパイプラインのファームシステムランキングでのトップ10入りを果たし、これは素晴らしいことだが、それ自体避難されるようなものだ。というのも、そういう才能を抱えていても毎年のようにNL中地区の最下位に沈んでいるからだ。ケブライアン・ヘイズやロアンシー・コントレラス、オニール・クルーズのような選手がメジャーに到達し、成功の気配を見せているが、まだスーパースターとは言えない。
ヘンリー・デービスやクイン・プリエスター、リオバー・ペゲーロなどのプロスペクトもいるが、まだ100%の状態ではない。そして、パイレーツにはいつものことだが、最も良いプレーヤーのブライアン・レイノルズをトレードしようとしているようだ。パイレーツは来年もトップ10クラスの選手を抱えているだろう。パイレーツはまた最下位になりそうだ。これこそ無駄な努力をしているというものだ。
2)マカッチェンが戻ってきたことはどれくらいクールだろうか
フランチャイズの象徴であるアンドリュー・マカッチェンが戻ってきてもパイレーツが今までより楽しく、ワクワクするチームで魅力的になるチームになることはないだろうと論じたいなら、それはもっともな意見だがつまらない。マカッチェンという、かつてPNパークの外に銅像が建つと言われた男が再びパイレーツのユニフォームに袖を通すというのは控えめに言っても今年の野球界の物語で最高なものだし、それに彼はまだ打てるということを覚えておいても損はない。
彼はパイレーツのラインナップをマシにする。2023年のシーズンがどうなっても、パイレーツのユニフォームに「MCCUTCHEN 22」の文字をもう一度見ることができるという点で記憶に残るものになるだろう。これで地区優勝できるわけでもないが、何にもならないというものでもないのだ。
レッズ
1)地区内トップ5の先発投手のうちの2人がいる??
レッズは何年か競争から遠ざかっているが、特にラインナップはなんと言えばいいのだろうか……パッチワークとでも呼ぼうか(ファームシステムには希望はあるが2023年のものではない)。
球界でも羨ましがられるワンツーパンチの若い先発投手を揃えているのにこの惨状なのは恥と言える。ハンター・グリーン(今季23歳)とニック・ロドロ(25)という、どのチームでも望むような基盤を揃えているのだ。この2人のコストコントロール可能な(年俸を安く抑えられる)スターターはエースになるポテンシャルを備えているし、そうなるのは今季かもしれない。特にグリーンに関しては、今年のオールスターチーム入りもあり得る。ほかのローテーション投手にはそれほど目を見張るものはないが、うまく並べば週末にレッズ戦を見に行くというのは頭の痛い話になるかもしれない。
2)ボットーとのお別れはあるか
ジョーイ・ボットーが2億5100万ドルの12年の契約延長をしてから11年がたった。そしてレッズは2024年も2000万ドルで彼を保有できるオプションを行使しないだろうから、今年が彼がシンシナティのユニフォームを着る最終年となる(そしておそらく他のユニフォームを着ることもない)。
ボットーがフランチャイズにもたらしてきたものを思うと(ベースボールリファレンスのWARでは彼はシンシナティのチーム史上4番目の選手だ)、アルバート・プホルスが昨年セントルイスで見せたような形で、送り出したいものだ。2012年以来、決定的に変わったことが一つある。契約延長に関するAP通信の記事にはボットーの「シャイな性格が記者会見で伝わった」とある。もう誰もボットをシャイだとは思っていないと言ってよいだろう。
順位予想
ブルワーズ: 88-74
カージナルス: 87-75
カブス: 81-81
パイレーツ: 68-94
レッズ: 66-96
人々はブルワーズを甘く見ているようだ。彼らは昨季もトレード期限までは有力なWSコンテンダーだったし、未だ強力なローテーションと安定したブルペン陣を誇る。そして、ラインナップは過小評価されている。一方カージナルスは投手不足というだけでなく、プホルスを欠くというのは想像以上に大きな影響になる
。彼はアレナドとゴールドシュミットに次ぐ3番目のバッターだったし、その選手がいなくなってしまったのだ。それでもワイルドカードの座を獲得するはずだが、ブルワーズの方が長期的に見れば少しばかり優れているように見える。
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