個性ってなんだ

 「個性の尊重」みたいな高説を垂れる人間が昔から嫌いだった。その理由はうまく言語化できなかったが、「"個性"に縋るのはほかに取り柄がないからだろう」などと思っていた。

最近じわじわと認識しつつあるのは「個性の尊重」とか宣う人間の中には、おためごかしや表面的な綺麗事ではなく、そうすることが世の中のため人のためになると本気で思って言っている人間が少なくないということだ。

普通に生きてきたら個性になんか価値がないってわかるんじゃないか?価値があるのは行動や能力(そこに独創性や希少性があればなおよい)であり、独創的な行動をとる人物、希少性のある能力を持つ人物が個性的な人物である傾向はあるかもしれないが、個性それ自体に価値があるわけではないって気づくんじゃないのか?

「個性を大切に」なんて言っていられるのは、そいつが行動や能力の価値という物差しで測られてこなかった特権的な人間だからだ。

普通に生きてきたら自分の個性なんかに価値はないって知ってるから、価値を証明するために必死に行動を起こすし、必死に能力を身に着けようとするんだろうが。

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