捨てられない本
近々引っ越すので荷物をまとめているが、
「そんなに読み返すわけでもないのにとっておいている本が多いな」と思った。そんな本をいくつか紹介したい。
まず三島由紀夫の「金閣寺」「潮騒」。単純に、世間一般で讃えられている本だからということもあるが、捨てられないのはこれらがエネルギーを与えてくれる本だからだと思う。金閣寺でいえば、燃え盛る金閣の中で死のうとするのをやめ、山から金閣を見下ろす締めくくり。潮騒でいえば、夜の海での作業からなんとか生還するシーン。これらに思いを巡らすと「生きようと私は思った。」と感じる。
三島由紀夫でいえば「不道徳教育講座」と「葉隠入門」もずっととってある。葉隠入門は特に好きで一生手放さないだろうと思う。
「故なくかなし」という本もずっと前から持っている。これは短編集なのだが、高校生のころ現代文の授業だったか、模試のだったかでそのうちの一篇が出てきて、電撃が走ったような衝撃を受けて、わざわざ調べて買った。検索してみると
「近代の名句、現代の傑作句に刺激されて紡ぎ出される自在な物語世界。初めての試み、俳句小説」
なんて煽り文句がついている通り、俳句の情景を小説にしたものだ。全体的に若干のセンチメンタルさとふわっとした読後感がある。最近はセンチメンタルに浸りたい気分にはあまりならないので出番が少ないが、生きていればいつかまた手に取るときがきっとある。ちなみに電撃が走ったような衝撃を受けたのは「胸にはとはの」。
あとは村上龍の「とおくはなれてそばにいて」という恋愛短編小説集とか。小説やエッセイを読んでいて村上龍という人はクールな人だと勝手に思っているが、意外にも「とおくはなれてそばにいて」とか「心はあなたのもとに」とか直接的で温かい(?)言葉をタイトルにつけていたりする。これも割とセンチメンタル系。これもまたいつか手に取るはず。
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