No.3852 方向音痴
ランダム単語ガチャ(https://tango-gacha.com/)で出た単語について適当に綴るランダム単語ガチャシリーズ。
「方向音痴」
Wikipediaによれば
方向音痴(ほうこうおんち)は、方向・方角に関する感覚の劣る人のことをいう。音痴が変化してできた言葉。方向感覚だけでなく空間に対する認識の能力に対しても使うことがある。
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方向音痴と聞いて忘れられない出来事がある。話は高校1年の4月に遡る。それも入学式の日だ。
高校への入学式の日、何を思ったか私は予定よりもかなり早い時間に高校に到着してしまった。母親が車で送ってくれたのは覚えているから、母親の気が早かったのかもしれない。
到着し、担任の先生に挨拶を済ませてから教室に向かうともう一人、かなり早くきている生徒がいた。仮に池田くんとする。あとから知ることだが、彼は私のようなまぬけな理由ではなく、入学式に間に合う時刻のバスがその時間にしかなかった(私の住んでいた地域はかなり交通事情が悲惨な田舎だ。)からかなり早く到着していたのだ。
そんな私たちに担任は言う。
「せっかくだから後で配る冊子とか書類とかを教室に運んでおいてくれないか?」
私と池田くんは担任のあとに続いて職員室へ向かった。
「とりあえずこれとこれとこれと…」
担任は私と池田くんに何種類かの書類や冊子類を渡し、自席についた。池田くんと荷物を分担し、池田くんより先に私は職員室から出た。もといた教室に向かって歩きだす。数秒遅れて池田くんが職員室から出てくる。池田くんは私の4,5m後ろをついてくる。
廊下を進んでいき、丁字路に差し掛かる。私は自信満々に左へ曲がろうとする。
「そっちじゃなくね??」
池田くんは言った。確かによく見るともと来た廊下とは違うような気がする。振り返って反対側を見る。確かによく見るともと来た廊下のような気がする。私は赤面して正しい方向へ歩きだす。
「入学早々恥ずかしいことしてしまった…どうかコイツ(池田くん)がこんなことすぐ忘れるバカであってくれ…」
そう思いながら教室に戻った。
池田くんは第一印象では比較的大人しそうな印象であったが、実際はやんちゃなバスケ少年だった。そして勉強の成績的としては確かにバカといえるほうであったが、私の恥ずかしい行動はしっかりと覚えていた。入学後1ヶ月ほどはこの話で時々イジられていたたまれなくなった。
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ただ、言わせてもらうと、私は方向音痴だと自分では思っていない。確かにたまに近道をしようとして見たこともないもの凄い坂道を自転車で上る羽目に合うこともあるし、地下鉄の駅の構造は何度も利用していても全くイメージができない。しかし、地図を見ていれば新しく訪れるところでもいつもしっかりとたどり着けるし迷ったことはあまりない。
どうやら世の中には地図を見ながらでも目的地にたどり着けない人がいるらしい。こういう人を方向音痴というのだ。だから私は方向音痴ではない。
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